厚生労働省認定 葬祭ディレクター・相続診断士・専務取締役 蒲田 辰雄
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株式会社坂出葬儀社は、1972年坂出市富士見町に小さな花屋として創業いたしました。今年、創業50年の節目を迎えることができましたことは、地域社会の皆さまのご理解やお引き立て、お取引関係会社さまのご協力やお力添えがあってのことと、心から感謝いたしております。
さて、新型コロナウイルス感染症は、その収束と拡大を繰り返しながら2年余が経過しました。この間、私どもが関わる葬儀業界は、濃密な人的交流が伴うということで、葬儀や法要は簡素に、省略して執り行う流れが一般化しています。
ご承知のとおり、葬儀の小規模・簡素・省略化は、コロナ禍がはじまる前から徐々に進んでいました。死亡年齢の上昇や少子高齢化等による親族(遺族)の減少、社縁・学縁・地縁などの希薄化、葬儀に対する価値観の変化などがその背景にございました。そして、新型コロナウイルスを触媒に、「そのうち起こる変化」が「急加速で起こる変化」へ転換したように思います。
しかし、その一方で、「故人を弔う」という葬儀の本質である問いが浮き彫りになったといえるのではないでしょうか。
「何が必要で、何が必要でないのか。何を変えて、何を変えないのか」
ひとの死とその葬儀とは、有縁のものにとりまして余りにも厳粛なひと時です。洋の東西を問わず、平時と非常時に拘わらず、お一人の人生が終わり、生前にご縁のあったものが相集い葬送するという儀式であることに変わりはないはずです。誰一人として同じ人生を歩めないのと同様に、ご縁も同じはずがありません。
感染症への対応に細心の注意を払いながら、お客さま一人ひとりのご心配やご不安に対し真摯に耳を傾け、誠実にご提案をさせていただくことで、安全と安心と感動をお届けするお手伝いができるものと考えております。これからも、支えていただいた方々への感謝を忘れず、ご恩を少しでも返せるよう、より一層の研鑽をしてまいります。